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どうにかして良い感じに生きたい

おしゃれに生きたい日々をつづります。

諦め

突然音信不通になった彼女がいた

ネットで知り合い、Skypeでのやりとりのみであったが、あまりに好きすぎるため告白して付き合った  自分にとって初めての彼女だった

知り合ったのが八月、告白したのが11月、連絡が途絶えたのが2月

二月ごろからこちらから会いたいとよく言っていた。知り合って半年になっていたが1度も会ったことがなかったのだ

だが相手は自分に自信がなくて嫌われるのが怖いと言って会わなかった

そして2月のバレンタインデーがすぎた頃、連絡が来なくなった

最初は仕事が忙しいのだと思っていた

しかしどれだけ経っても何も起きなかった

納得いかなかった。やりとりの内容を思い返してもそんな素振りは一切なかった

そして連絡が途絶えて3週間が経った頃、彼女からの不在着信があった

それから折り返し電話をかけたが、相手はSkypeにログインしていないようで繋がらなかった  少なくとも無事であることはわかったので少し安心したが、逆に無事なら意図的に連絡をしていないということに気づき落ち込んだ

それからもたまにこちらから通話を試みたが、繋がらず

そしてつい二日前のこと。バイト帰りでスマホを触りながら歩いていると彼女からの着信

応答するまもなく一瞬で切れてしまった

すぐに折り返すと、繋がった。ブロックされていなかったようだ。だが、全く相手が応答しない。虚しく響くコール音にも飽き飽きし、一旦切ってチャットを送った。返事はなかった。もう一度かけ直した。繋がらなかった。ログアウトしたようだ

どうなっているんだろう

自分がなにかしてしまったのだろうか

ネット恋愛が嫌になったのだとしたら一切の連絡が絶たれるはずなのに、そういうわけでもない

我慢ができなくなった自分は、今日、彼女の勤め先であるラグジュアリーブランドの店舗へ向かった。基本は事務仕事だがたまに店舗に出ていると聞いていたので一縷の希望に託した。

名古屋へ着く。店の前を通る。流石に大学生では入りづらい雰囲気が漂っている。

怖気付いた自分は別の建物へ入って座ってみたり歩き回ってみたりと逃げ回った。

1時間ほど経ち、意を決して入店

明らかなアウェイ感

スーツの男性やいかにも高そうな衣服を纏ったマダムたちがいる中に流行りの髪型、流行りの服装でリュックを背負った大学生が入れば浮くのも当然である。

彼女から送られてきた自撮りでみた顔を探そうと試みたが、店員の視線が場にそぐわない人間である自分へ向かっているのはわかっていたのでキョロキョロとは出来なかった。できるだけ怪しまれないように、ショーケースの中の財布を覗いてみたりした。あまりの緊張で店の半分ほどしか入れなかったが、とりあえず顔を見た店員の中に彼女はいないようだった。名札があればわかりやすいが、そんな本屋のアルバイトのようなものはつけていなかった。

「母親の誕生日祝いのために財布を見に来た」と心で言い訳をしていたが、限界がきたため退店。とりあえず彼女はいなかったということにしておいた。

実際、こんなストーカーまがいのことをしているなんて知られたくないので彼女がいたとしても何も出来なかっただろう。

店員を見て思った。自分では釣り合わないなと。実際に彼女がスーツに身を包んで立っている姿を見た訳では無いが、店内の女性を見てもこの人と自分が付き合うということに違和感しか感じなかった。

音信不通になったのも、つまりはそういうことだったのだろう。

とりあえず、出来ることはやった。

後はもう相手次第だ。

去年の春休みの出来事を乗り越えて、初めてちゃんと好きになった人だった。

努力して変わった自分を好きになってくれた人だった。

いつか一緒に生きていきたいと本気で思った人だった。

まさかこんな結末になるとは思っていなかったけれど、幸せな毎日だった。 

さようなら